〈 但馬牛（たじまうし）〉

但馬牛（たじまうし）は、兵庫県の但馬地方で育てられる和牛のブランドです。

〇　特徴

・　肉質の柔らかさ
但馬牛は、その特徴的な肉質の柔らかさが特徴です。きめ細かく緻密な肉質であり、噛むと口の中でとろけるような食感があります。

・　良質な霜降り
但馬牛は、良質な霜降り（脂肪の入り方）があります。霜降りの入った部位は脂が溶け出し、肉に風味や旨味を与えるため、非常に美味とされています。

・　鮮やかな赤色
但馬牛の肉は鮮やかな赤色をしており、見た目にも美しさを感じます。これは、肉の鮮度や健康状態の証とされています。

・　風味豊かな味わい
但馬牛は、独特の風味と深い旨味があります。肉自体に豊かな味わいがあり、そのまま食べても美味しいですし、焼肉やステーキなどの調理法でもその特徴が引き立ちます。

・　健康的な肉質
但馬牛は、赤身の部位が多く、脂肪の含有量が比較的少ないため、健康志向の方にも人気があります。バランスの取れた栄養価があり、肉の中でも比較的低脂肪でありながら、風味や柔らかさを兼ね備えています。

以上が、但馬牛の主な特徴です。肉質は柔らかく、独特の繊細な食感があります。口の中で溶けるような舌触りで、上質な肉の風味を楽しむことができます。これらの特徴が組み合わさり、但馬牛は高い品質と評価を持つ日本の代表的な和牛として知られています。

〇　肥育方法

天然草原の放牧但馬牛は、但馬地方の美しい自然環境で放牧されます。広大な草原や山間地の牧草地で、自然の恵みを活かして育てられます。

・　牧草の利用
但馬牛は主に牧草を食べて育ちます。新鮮な草や葉、種子などを摂取し、草本の栄養を豊富に取り入れます。

・　餌にこだわった管理
生産者は、但馬牛の餌にこだわります。草の品質や種類を選別し、栄養バランスを考慮して与えます。季節によって草の成分や量が変化するため、その都度適切な餌を与えることで、肉質や味わいの品質を保っています。

・　特定の品種の利用
但馬牛は、主に日本短角と呼ばれる和牛の品種が使用されます。この品種は、草食性であり、自然な肥育方法に適しています。

・　無添加の肥育
但馬牛の肥育には、化学合成された飼料や添加物を使用しない自然な方法が採用されています。農薬や抗生物質の使用も極力控え、無添加で健康的に育てられます。

以上が、但馬牛の餌と肥育方法の一般的な特徴です。牛舎ではストレスのない環境が整えられており、快適な生活を送りながら肥育されます。飼料には地元産の穀物や草を使用し、肉の風味を引き出すための工夫がされています。但馬地方の美しい自然環境とこだわりの餌と肥育方法が、但馬牛の品質や味わいの高さにつながっています。

〇　味わいと食感

上質な霜降りと甘み但馬牛は、肉にきめ細かな霜降り（脂肪の網目状の入り方）があります。この霜降りが豊富で、肉の柔らかさととろけるような食感を生み出します。また、霜降りとともに甘みがあり、口の中で広がる深い味わいを楽しむことができます。

・　赤身の旨味
但馬牛の肉は、赤身部分にもしっかりとした旨味があります。赤身の肉質は緻密であり、肉の風味や肉汁の味わいが感じられます。さっぱりとした赤身の味わいが特徴であり、肉本来の旨味を楽しむことができます。

・　牛脂の風味
但馬牛の脂は、独特の風味を持ちます。脂身にはコクと深みがあり、口の中で溶けるような舌触りを与えます。牛脂の風味が肉の味わいを引き立て、豊かな食べごたえを提供します。

・　均一な脂の分布
但馬牛の特徴的な点は、脂の均一な分布です。霜降りのある部分だけでなく、赤身と脂身の境目や赤身部分にも脂が均一に入っているため、肉全体の味わいが均衡しています。

・　繊細な香りと口溶け
但馬牛の肉は、独特の香りがありますが、その香りは非常に繊細で上品です。また、肉の食感も滑らかで口の中で溶けるような特徴があります。これにより、舌触りの良さと口の中で広がる風味を楽しむことができます。

以上が、但馬牛の味わいと特徴の一般的な説明です。但馬牛は霜降りのきめ細かな肉質、甘みと旨味のバランス、牛脂の風味など、上品で濃厚な独自の味わいを持っています。これらの要素が絶妙に調和し、上質な食体験を味わえるでしょう。
但馬牛は、兵庫県の風土や肥育方法によって生まれる高品質な和牛です。その独特の風味と食感から、焼肉やステーキ、しゃぶしゃぶなどさまざまな料理に活用されています。但馬牛の品質を保つためには、正規の販売業者やブランドの公式情報を参考にすることが重要です。

〇　ブランド認定と管理

但馬牛は「但馬牛ブランド」として認定されており、以下のような管理基準が設けられています。